桂台どんど焼きイベント開催報告
- takahashia01
- 2022年1月15日
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コロナ禍で楽しみや外出が制限される中、少しでも地域を活気づけたい。
地域活性化をコンセプトに活動する未来デザインラボは、このような想いのもと1/9,10日に桂山公園のどんど焼きに合わせてイベントを開催。
「いつもよりちょっとリッチな食を楽しむ」「健康意識の向上」をテーマに、有名キッチンカー誘致による食事や、地元接骨院協力による健康年齢チェックのアクティビティを提供した。

イベントは両日とも大盛況となった。各キッチンカーの集客数は過去平均の数倍に達し、昼過ぎには売り切れたり、急遽近隣の実店舗から商品を調達したりと、うれしい悲鳴が上がる程だった。
健康チェックは老若男女問わず80名弱の住民が参加。提供事業者の藤井整骨院・尾池接骨院の先生方は休憩を取る間もなく体力の測定や、健康維持の指導に携わっていただいた。
人手をかけずにイベントを開催
このような結果から来場者には少なからず楽しんでいただけたものと考えているが、実は運営側には別の思惑もあった。それは「開催の効率化」だ。
残念ながら、これまで多くの素晴らしい地域イベントが縮小・廃止されてきた。住民の高齢化に伴い地域活動の参加負担の軽減が求められる中、多くの住民ボランティアを必要とするイベントは維持が困難になったからだ。
そこで、今回は敢えて自前にこだわらず、地域内外の既存サービスを活用。準備負担を軽減しながら質の高いイベントを成功させることにチャレンジした。
有名キッチンカー誘致で「ちょっとリッチな食を楽しむ」
地域外から協力いただいたのは「高匠」「鎌倉ダイニング由比っと」「Pizza Monte Costa」の三事業者。
■高匠

高級食パンで有名な実店舗販売の企業であり、関東では横浜馬車道のイートイン型路面店を中心に展開。1年で約20店舗を開店するほどの勢いを持つ。近隣では大船にも店舗がある。
■鎌倉ダイニング由比っと

メディアにも多数出演し、芸能人にも多数のリピーターを抱える。超人気フレンチシェフが手掛ける「神のナポリタン(通称 神ナポ)」が有名。
■Pizza Monte Costa

何と石窯をキッチンカーに搭載し、その場で生地から作り、焼きたてのピザを提供するというこだわりのスタイルをとっている。Instagramで出店先を告知すれば、追いかけファンが常に押し寄せるという繁盛ぶりだ。
これだけの面々のこだわりの食を提供しながら、運営側の当日の準備負担はほとんど発生せず、電源の確保、数名の常駐員の配置、テント1棟の設営くらいだ。事前準備についても、公園・道路の使用許可申請、会場配置の検討、出店交渉はあるものの、大人数の動員は不要だ。
なお、今回は集客のために近隣世帯へチラシを配布したが、制作・配布・費用負担は大々的に高匠にご協力いただいており、運営側の作業・金銭的負荷はほとんど発生していない。

※高匠のデザインによるイベント告知チラシ。「ちょっとリッチな」をうまく表現している。
藤井整骨院・尾池接骨院提供 健康年齢測定「bone boneチェック」
今回のイベントにアクセントを加えたのが、桂台の藤井整骨院、上之の尾池接骨院の地元二事業者提供による健康年齢チェック「bone boneチェック」だ。
この地域のすばらしさの一に、高齢化が進みながらも概して皆が健康で活力があるということが挙げられる。街の魅力が今でも衰えないのは、住環境維持や地域活性化活動が長きに渡り維持されてきたからだろうし、言わずもがな皆が心身共に健康だからこそここまで継続してこられたに違いない。
「街の活気の源である住民の健康を守り続けたい」「コロナ禍で外出機会の減った今、みんなに自身の健康状態を知っていただくことで、健康維持の取組みのきっかけにしていただきたい」
そんな思いで、地元で長らく住民の健康を見つめてきた藤井先生・尾池先生から本企画の提供をお申し出いただいた。
こちらも、準備は専用の機材の運搬・配置はあるものの大がかりなセットではないため、数人で協力して20分程度で設営が完了。先生方が参加者のアクティビティ結果を測定する傍ら、事務員さんがパソコンに結果を打ち込みプリントアウトするだけで、健康年齢や各種運動能力のグラフが出力されるというお手軽ぶりだ。
(ただし、嬉しくも当日は参加者が絶えなかったため、当の先生方は食事をとる暇もないほど大忙しだったのだが)


ちなみにある程度予測できたことだが、多くの方々が実年齢よりも若い健康年齢が出ており、中には日々スポーツを欠かさない80歳代の方が50歳代の健康年齢という例もあった。つまり、この街は実際には若々しいのだ。
イトーヨーカドー桂台店によるイベント支援のご協力
さらに、開催の大きな後ろだてとなっていただいたのが、我らがイトーヨーカドー桂台店である。店舗正面でのキッチンカーの配置や、イベントの告知等に全面的に協力いただいた他、店長からは時間帯による来客数の動向の情報提供や、顧客導線に基づくキッチンカーの配置のご提案をいただくなど、非常に心強いご協力をいただくことができた。
なお、社会インフラ的大企業という立場上、コロナ禍という制約のため今回は大規模な出店は叶わなかったが、未来デザインラボは今後も多くのイトーヨーカドーとのコラボレーションを計画している。
振り返り
最も気がかりだったことは、やはり集客だった。収益性の観点から、キッチンカーの主な出店場所は、ショッピングモール、大規模イベント会場あるいは昼食時間帯のビジネス街といった、人口母数が多いロケーションである。一方で今回は”閑静”な戸建て住宅地という人口母数が限られた条件だ。キッチンカーが次回も出店したいと思えるほどの集客が得られるのか、イベント開催のプロでもない自分たちの企画が本当に実を結ぶのか、という不安はあった。
しかし、結果は上述のとおりである。一日目はどんど焼きの傍らでの開催であたたかな晴天という好条件に恵まれていたが、二日目はイベントもなく曇天の寒々しい気候という不利な条件下だったにもかかわらず、キッチンカーは初日同様に売り切れ、健康年齢チェックも初日と同様の参加者を確保できたことは、良い意味で大きく予想を裏切る結果だった。
コロナ禍においても楽しいイベントを懐かしむ層に対し、「いつもよりちょっとリッチ」や「健康」というテーマで好奇心をくすぐることができたこと、そして、その関心に応える素晴らしいコンテンツ、ホスピタリティを出店・協力事業者から提供いただけたことが、今回の成果につながったのではないか。
また、限られた人員と短期的な準備でこれら一定の成果を得られたことも大きな収穫である。次回以降も同じスキームを再利用できるし、煩雑なノウハウ蓄積も不要という点で、運営側の負担を軽減するという目的は達成できた。
今後に向けて
今回のイベントは地域活性化に向けたアプローチの一つであり、未来デザインラボは今後も様々な観点、取組みから地域活性化を推進していく。そのためには、今回一定の成果が確認できた「自前にこだわらない、地域内外のコラボレーション」を軸足として、活動の効果を拡大させていきたいと考えている。
しかし、地元を盛り上げようという熱意において、やはり地域住民に勝るものはない。いくらよいコンテンツ、効率的な手段を揃えようとも、自分たちの街を活気づけたいという強力なベクトルなしには成果は生まれないだろう。決して「他人任せ」にはできないのだ。
未来デザインラボは、このような取組みに協力いただけるメンバーを常に募集中である。自分たちの街の未来を自分たちでデザインしたい、このような情熱を少しでもお持ちなら、今すぐ私たちにコンタクトしていただきたい。
未来デザインラボ
mirai-designlab@shonankatsuradai.com
PHOTO&TEXT Takahashi
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